異文化メールマガジン(3):アルク
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外国籍社員を輝かせる、異文化コミュニケーションのヒント

株式会社アルク

こんにちは。アルクです。

本日は、異文化メールマガジンの3回目をお届けいたします。
前回お届けした2回目では、課題を解決するためのポイントのひとつとして
「お互いに学び合う」ことの重要性についてお伝えしました。


<前回のポイント>
課題解決のポイント
・外国籍社員、日本人社員がお互いに異文化コミュニケーションについて学ぶことが必要
・双方の学びを活かし関係構築を行う具体的な研修プログラムの紹介
>>前回の内容はこちらから


第3回 教育のゴールイメージを考える

異文化教育のゴールイメージとは

 前回は、異文化コミュニケーション上の課題を解決するための重要ポイントとして「外国籍社員と日本人社員がお互いに異文化コミュニケーションを学び合い、文化面で歩み寄る」ことについてふれましたが、今回は、「異文化コミュニケーション教育のゴールイメージ」について考えます。

 外国籍社員に対する異文化コミュニケーション教育のひとつとして日本のビジネス文化やマナーについて学ぶという内容があります。
 しかしこの内容について「日本のやり方を押し付けることにならないか?」という人事教育担当者の懸念や、「押し付けられている感じがする」という外国籍社員からの不満を聞くことがあります。

 もちろん日本人に同化させることがゴールになってしまっては、外国籍社員を採用する意味はありません。 日本人社員も外国籍社員も、それぞれ自分にはない異なる文化・価値観が生み出す新たな視点・思考法・アイデアなどをお互い学び合う。そしてお互いの文化が持つ強みを状況に応じて使い分け補完し合いながらより強い組織を作っていく
 このような状況が、私たちが考えるゴールイメージであり、この後に言及するミルトン・ベネットの「異文化感受性発達モデル」における最終段階【統合(インテグレーション)】のイメージにつながります。

 しかしその段階に至るためには、その前段階として外国籍社員の方々が日本のビジネス文化を理解するという段階が必要です。


「異文化感受性発達モデル」をもとに
教育のゴールイメージおよび段階を考える


 では、アメリカのコミュニケーション学者ミルトン・ベネットの「異文化感受性発達モデル」に沿って理想的なゴールに至るまでの段階について、すこし詳しく見て行きましょう。

 このモデルは、人が異文化に遭遇した際にどのように感じ、考え、行動するかということを、6段階に分けて説明しています(下図参照)。


 「文化の違いの【否定】」から始まり「違いからの【防衛】」→【最小化】→【受容】→【適応】→【統合】と進んで行きます。

 【受容】とは「文化の違いの存在」に対して頭では認識できていても、まだそれをポジティブにとらえることはできずに、義務的に異文化のルールなどに従う段階です。

 しかしこの【受容】段階で終わってしまっては十分ではありません。「文化の違い」を貴重なものとしてポジティブに捉え、その異なる文化にふさわしい行動を「意識的に実践」できる【適応】の段階まで進むことが重要です。

 そのためには異文化コミュニケーション教育の一環として日本のビジネス文化やマナーを学ぶことには意義があります。但しその場合、異なる文化(例えば、外国籍社員から見た日本文化)に対する「共感」をどう生み出すかが重要になり、「共感」を生み出すには「日本の文化やマナーの効果的な伝え方」が重要になります。

 そして【適応】の次には、さらに【統合】という最終段階があります。異なる文化の特徴と自分の文化アイデンティティを自然に統合することができ、それぞれの文化が持つ特徴や強みを状況に応じて使い分けていくことができる段階です。これらの【適応】や【統合】といった段階を異文化コミュニケーションにおけるゴールイメージとして具体的に持ちながら教育を行っていくことが重要になります。

第4回~6回では、「異文化コミュニケーション教育における効果的な3ステップ」など【適応】【統合】の段階に進むために重要なポイントについて考えていきます。

第4回 異文化コミュニケーションの「基盤」を学ぶ


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