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デモレポート
4技能をバランスよく高める
「Four Skills English for Academic」デモレッスン

去る7月12日、アルクの提供する英語コミュニケーションプログラムより「Four Skills English for Academic」と「eラーニングを活用したTOEFL ITPテスト対策」の公開デモレッスンを実施しました。今回は、前半に行われた「Four Skills English for Academic」デモレッスンの模様をお伝えします。

双方向型の授業で4技能の底上げを目指す

「Four Skills English for Academic」は、名前のとおり英語4技能を総合的にバランスよくトレーニングするプログラムで、4技能それぞれの底上げが期待できます。レッスンはネイティブ講師が担当し、原則としてオールイングリッシュで実施。ペアワークとグループワークをふんだんに盛り込み、アウトプットの機会が多く設けられているのが特徴です。

講師を務めたのは、アルクの企業研修トレーナーであるドウェイン・グレゴリー。最初に"Good afternoon, everyone. Nice to see you today!"と元気にあいさつし、生徒たちの意欲を高めます。

この日の課題は、テキストを用いてskimming(ざっと読んで概要を把握する)とscanning(特定の情報を探しながら全体をざっと読む)の違いを理解し、その効果的なやり方を学ぶこと。まずはウォームアップとして、生徒役の4名がグループとなり、"Are you a good reader in English? Can you read quickly? Why or why not?(あなたは英語で文章を読むのが得意ですか? 速く読むことはできますか? その理由は?)"のテーマでディスカッションを行いました。

ディスカッションの結果、vocabulary(語彙)やgrammar(文法)の知識不足が原因で速く読むことができないという声が挙がりました。これに対し、ドウェイン講師は「分からない語彙や文法があっても、skimmingとscanningのテクニックを使うことで概要を把握できる」と説明します。

活気あふれるアクティビティーの数々

続けて、テキストを用い、skimmingとscanningについて説明した文章を読むアクティビティーが行われました。各自が黙読するのではなく、他の生徒とペアを組み、1文ずつ交代で音読します。分からない単語があればパートナーに意味を質問し、それでも分からなければ隣のペアに質問、なおも分からなければドウェイン講師に質問するというステップです。gist、specific、recall、identifyなどの単語について質問が出ると、他の生徒は何とか自分の言葉で説明しようとします。最後にドウェイン講師から単語の意味が説明されると、生徒たちは「なるほど!」と納得した表情を見せていました。

次に、再びペアに分かれ、skimmingとscanningの要点をホワイトボードに書き出すアクティビティーが行われました。一方のペアはskimmingについて、もう一方のペアはscanningについて要点を書き出し、書き終えたらそれらをもう一方のペアに言葉で説明します。「頭の中で整理する→書き出す→言葉で説明する」という段階を踏むことで、どの生徒もしっかりと説明することができていました。

ここまでのアクティビティーを踏まえて、ドウェイン講師が改めて"What is the difference between skimming and scanning?(skimmingとscanningの違いは?)"と質問します。まずは生徒たちが自分の言葉で答え、その後で講師が説明。両者の違いをしっかりと理解しました。ドウェイン講師からは「英語で話すのは難しいけれど、皆さんがジェスチャーを使っていたのはとても良かった。単語が分からないときはジェスチャーも使いましょう!」との講評もありました。

まずは自分の頭で考え、最後に正解を確認

後半では、人間を助ける動物たちについて書かれた"Animal Assistants"という記事を読みました。まずはテキストのVocabulary欄にある単語を、ドウェイン講師に続けてリピート練習。単語の意味をグループ内で話し合い、その後で正解を確認します。faithfulnessという単語の説明では、ドウェイン講師が「忠犬ハチ公」を例に取り"He was faithful to his owner."と話すなど、どの単語も易しくかみ砕いた英語で説明されました。

最後に、皆でscanningを実践しました。"Which types of dogs are used as guard dogs?(番犬として利用される犬種は何か?)"、"Why are dogs used to detect illegal drugs?(犬が違法薬物の検知に利用されるのはなぜか?)"などの質問が示され、これらの答えを探しながら60秒以内に記事を黙読します。質問の答えをグループで話し合って発表し、45分間のデモレッスンが終了。「TOEICやTOEFLのような検定試験を受ける際には、scanningが特に有効であることが分かったと思います」とドウェイン講師がまとめました。

事例紹介とQ&Aセッション

デモレッスン終了後は、アルク担当者が英語プログラム全体の特徴を紹介。アルクの英語授業プログラムが大事にしている3つの教務哲学(Facilitative[自分で考え、自分で学ぶ力を導き出す]、Goal-Oriented[結果につながる明確な目標設定]、Learner-Centered[学習者の視点に立ったサポート体制])や、授業のクオリティコントロール、チームが密に連携した運営体制、大学との協議体制などについて説明されました。

また、プログラムの導入事例として、大学の全学部1〜2年生を対象にネイティブ講師16名+日本人常駐講師1名で正規授業を運営した事例や、1クラス10名程度の少人数制で短期の4技能統合型クラスを導入した大学の事例などが紹介されました。

質疑応答では、「ライティングの添削は行っているか」「1クラス何名くらいが適正人数か」などの質問が出されました。前者に対しては「ライティングの添削も行っている」、後者に対しては「人数は大学によって異なるが、人数が少ないほど一人あたりの学びの時間は増える。適正人数は12名以下ではないか」と回答され、セッションが終了。限られた時間ではありましたが、ペアワークやグループワークをふんだんに盛り込んだ、活気あふれるデモレッスンとなりました。

(文・構成: いしもとあやこ)

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