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理工系学部における実践的英語教育の取り組み
~導入からの9年間を振り返って~

2022年9月30日に開催いたしました「大学のグローバル化 情報交換セミナーVol.49」 にて、富山大学 学術研究部(理学系)教授 唐原一郎先生にご講演いただいた際のレポートとなります。

唐原先生のご専攻は、植物形態学・植物生理学であり、英語を専門とされる先生ではございませんが、施策開始から9年目を迎える同学部での英語施策に於いて2回(3年)、教務委員長を担当された経緯から、本テーマでのご講演をご依頼させていただきました。
ご専門の領域における語学の重要性や取り組みの具体例、顕在化した課題などを分かり易くご紹介いただいております。

ご講演冒頭、2013年度に学部独自の本施策を開始された背景として、理工系学部に所属する学生の英語力と専門領域で求められる英語力とのギャップを少しでも埋めるため、という目的をご披露いただきました。

導入当初から2014年度にかけて、TOEIC®L&Rテストの活用や複数回に渡る語学関連セミナーの実施、学習教材としてeラーニングの導入・提供、学習奨励日を設定して英語学習の時間を確保し易くするなど、環境作りを中心に多くの仕掛けを行ったのですが、やはり多くの大学にて、永遠の課題のように扱われる本テーマです。学生の関心を惹きつけるまでには至らず、施策への参加人数が増えること無く、期待した結果とはなりませんでした。

しかし2015年、過去2年間に参加した学生から取得したアンケート結果を反映させた、更なる仕掛けや動機づけの策が実を結び、履修者数を前年の約2倍にさせることに成功したのです。

何点か成功要因をご紹介いただきましたが、個人的に最も印象に残ったこととして、動機づけに繋がるような事例を、数値データという根拠と一緒に提示したことです。このエビデンスが学生の皆様の背中を押したのでは、と推測しております。

※具体的なその他の施策については、ご講演動画にてご覧いただくことが可能です。ご希望の方は、メールにてご所属名とお名前をメール本文にご記載の上、academy@alc.co.jpまでご連絡ください。

以降、様々な要因から2015年度の履修者数を超えることは無くなりましたが、毎年一定以上の履修者数を確保できるようになったことや、毎年学修効果を示すデータを得ることができるようになったことなどから、施策自体やそのコンセプト、先生方の思いが根付いた証拠であるように感じます。

ご講演を通じて、本施策に限らず、研究やビジネスにおいて「改善」を諦めず繰り返すことが、成果への近道となることを再認識させていただいたような気持ちになりました。

このような思いを聴講された皆様にも感じていただけたのであれば、本ご講演を企画・運営者冥利に尽きる所存でございます。我々もまた、課題と成果を繰り返しながら、より良いセミナー・情報提供を続けて参りますので、引き続き本セミナーをご活用賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

(文・構成:文教営業部 虎澤将人)

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