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活用事例 (2018年9月)

e-learning活用事例

関東学院大学NetAcademy NEXTを活用した反転学習

【利用目的】基礎力強化/学習時間増加/テスト対策

吉田広毅先生

 関東学院大学金沢文庫キャンパスには国際文化学部と社会学部があり、約1,900名の学生が学んでいます。2つの学部ともに海外での学びや異文化交流を重視しており、実際に学生が海外で学修を行う機会も多く設けられています。

ALC NetAcademy NEXT導入の背景

 本キャンパスでALC NetAcademy NEXTを導入した背景として、

①英語を中心とした基礎的な学力に不安を抱える学生が増えてきたこと
②予習・復習、授業課題の遂行などの学習習慣が確立されていない学生が増えてきたこと
③前述の2点を主な理由として単位が十分に修得できない学生が一定数存在すること
④社会や保護者等から英語力を高めること

に対する要請が強まっていることなどが挙げられます。そこで、本キャンパスでは、

①英語を中心とした基礎学力の向上を図ること
②大学生としての学習習慣を確立すること
③単位修得率の向上による就学意欲の向上を図ること
④英語学習を通じて現代社会や国際文化への意識向上を図ること
⑤英語関係の資格取得への意識向上を図る

ことを目的として、eラーニングを導入することとしました。

eラーニング活用を促す仕組み

 キャンパスでは2017年度以来、「基礎からの英文法トレーニングコース(以下、コースと略記)」を一年次生対象の必修の第一外国語科目と連携させて利用しています。2017年度は、「英語グラマー&ライティングⅠ(国際文化学部英語文化学科)」及び「英語リーディングⅠ(国際文化学部比較文化学科、社会学部現代社会学科)」にコースを導入しました。ただし、単にeラーニング教材を導入するだけでは、学習意欲を高め自律的な学習を促すことは難しいことが予想されたため、導入にあたっていくつかの手立てを講じることとしました。
 まず、年度開始前に、科目担当教員に向けてeラーニングの趣旨や教材の操作方法等を概説する講習会を実施しています。ついで、年度始めのオリエンテーションで、新入生を対象としてeラーニングの活用方法や教材の操作方法などの説明会を行っています。説明会では、コースの「事前学習」に含まれている「弱点診断テスト」を受験させ、「Unit 000」を受講させています。授業期間中は、eラーニング担当教員が学習状況をモニタリングし、ひと月に一度程度の頻度で科目担当教員にクラスの学習状況を報告するとともに、学習状況が芳しくない学生に対して、動機づけを依頼しています。また、eラーニングを導入している科目については、コースの学習状況を成績評価の一部に算入しています。

「反転学習」で文法力とライティングの力を伸ばす

 コースの活用方法の詳細は、各授業担当教員に委ねられていますので、ここでは、私の活用方法を一事例として記します。2017年度に私が担当した「英語グラマー&ライティングⅠ」は、授業時間外にコースで予習をさせ、授業では予習した文法事項の活用を促す、反転学習の形で進めました。具体的には、まず、授業各回の終末部で次回授業の内容を予告するとともに、コースの指定された範囲を予習するよう指示しました。コースは69ユニットから成りますので、1回の予習の範囲は2~3ユニット+まとめのmini testとしました。授業では予習内容のポイントを振り返るとともに、必要に応じて補足説明を行った後、学んだ文法事項に応じたジャンルベースの表現活動に取り組ませました。その結果、学生の文法に関する知識とeラーニングの進捗度の向上を図ることができました。また、文法の基礎学習を予習でまかなうことで、結果としてパラグラフライティングのパフォーマンスが高まりました。
 ただし、質問紙調査を実施した結果、いくつかの課題が浮かび上がりました。まず、私たちが予想していた以上にスマートフォンを利用してeラーニングに取り組む学生が多く、そうした学生から教材のユーザビリティの改善を求める意見が寄せられました。これについては、アルクが本年3月にスマートフォン対応のインタフェースを開発してくださったことで、今後の改善が図られることと思われます。ついで、教材へのアクセスのしづらさを指摘する声が学生からあがりました。そこで、PCからアクセスする学生用に学部Webサイトに教材へのリンクを貼るとともに、スマートフォンからアクセスする学生用にQRコードを作成しました。あわせて、授業担当教員にも管理者用QRコードを発行しました。

 このように、関東学院大学金沢文庫キャンパスでは、試行錯誤をしながら、学生の英語力の向上を図っています。これからも、学生の声を聞きながら、学生にとってよりよい学習環境を作っていきたいと考えております。(よしだ ひろき)



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