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活用事例 (2018年10月)

活用事例

上智大学上智大学での英語学習アドバイザー制度

玉木史惠先生

 上智大学言語教育研究センター(CLER)が運営するLanguage Learning Commons(LLC)での英語学習アドバイザー制度は、2015年9月に開始した。CLERは上智大学の語学教育全般の立案と実施を行い、授業・学習支援・学習結果という視点を踏まえて学習全体をサポートする体制をとっている。英語学習アドバイザーは、この体制における「学習支援」の立場で上智大学の語学教育に貢献している。
 英語学習アドバイザーの具体的な役割は、英語学習相談・資格試験対策講座等の企画と開催・CLERメンバーとしての業務を実施することである。

英語学習相談

 平日の12:40から16:30までの間で、1枠30分、1日5枠の個別学習相談を行っている。正規学生であれば、卒業まで何度でも相談をすることができる。安心して話せる環境のブースで学生の相談内容をじっくりと聞き、精神面・学習面・環境面に関して英語教授法(TESOL)と応用言語学の理論に基づいたアドバイスを提供している。
 相談内容は主に資格試験対策や英語4技能の各スキルの向上に関するものである。留学に際して必要なTOEFL iBT®やIELTSについての相談や、就職活動の際に必要なTOEIC® L&Rについての相談が多い。相談内容の傾向を考慮して、講座を開催することもある。本年度前半は昨年度前半と比較してTOEFL iBT®に関する相談が多かったため、3日間のリスニングセミナーを2コースと、5日間集中リーディング&リスニングセミナーを1コース開催した。昨年度はスピーキングに関する相談が多いことがCLERに報告され、その結果、英語選択科目であるAcademic Speakingが本年度に開講されることになった。このように、学生のニーズを相談内容から知ることができ、セミナーの開催や新規クラスの開講につながっている。
 その他の相談内容には教育実習での教案作成や英語での面接、学会での発表などが含まれる。アドバイザーとして、アドバイススキルの向上のみならず、どんな相談にも応じられる幅広い知識をより深く身に付けていくことが、学生との信頼関係の構築と維持に必要である。

資格試験対策講座等の企画と開催

 アドバイザー制度導入初年度から、春期休暇中と夏期休暇中に開催しているのがTOEIC® L&Rテスト + 英語力アップセミナーである。英語力そのものを伸ばしてスコアに反映させる2時間の授業を5日間行う。授業ではアクティブラーニングを取り入れたグループ活動を行い、多くの学生が英語力とテストのスコアを伸ばしている。その他の資格試験対策講座として、上述したTOEFL iBT®リスニングセミナーと、リーディング&リスニングセミナーがある。
 多読(Extensive Reading)の理論に基づき、Graded Readersを読んでその語数を記録していくリーディングマラソンや、日記を書いてライティングのスキルを伸ばすジャーナルライティングのセミナーも学習アドバイザーが企画し、実施している。

CLERメンバーとしての業務

 8月初旬に3日間行われるオープンキャンパスで、LLCに来訪する高校生と保護者を対象に「上智大学の英語教育」をテーマにしたプレゼンテーションをしている。
 1年次の必修科目Academic Communication 1 (AC 1)とAC 2は、英語で学んで考える運用能力を高めるEnglish for Academic Purposes (EAP) と、内容言語統合型学習(Content and Language Integrated Learning = CLIL)の手法をそれぞれ取り入れており、協働力と批判的思考力を伸ばしている。AC 1の単位取得者は、機能的な英語能力を身に付けるために英語選択科目をさらに履修することができる。大学設立当初から外国語教育を重視してきた上智大学の英語カリキュラムをオープンキャンパス来訪者にプレゼンテーションすることで、アドバイザーはCLERのサポート体制に積極的に関与している。

 建学の精神に基づく世界の人々と共に歩む「隣人性」と「国際性」を貫くという上智大学の理念は、「叡智が世界をつなぐ(Sophia - Bring the World Together)」という言葉にまとめられている。そして、上智大学のすべての教育活動はこの言葉の実現のために行われている。その教育活動に関わる英語学習アドバイザーの責任は重く、活動に関わることに誇りを感じている。高い英語力を身に付けて上智大学から羽ばたき、叡智で世界をひとつにしてほしい――上智大学のキャンパスに掲げられているSophia - Bring the World Togetherの文字を目にする度に、この思いを新たにしている。




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