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活用事例 (2019年3月)

熊本大学 大学院先端科学研究部/大学院社会文化科学研究科
安浪誠祐先生 


 熊本大学では、2013年度から、理系学部(医学部、薬学部、工学部、理学部)2年次教養英語は、外部試験などの成績によって単位を認定することなく、全員必修となり、PC室を用いた大人数の12クラスで、専任2名と非常勤2名が担当した。主教材は筆者が全学LMSシステムMoodleのためにVoice of America(以下、VOA)の記事を基に作成したリスニング教材、副教材はe-Learning英語教材を使用した。
 e-Learning教材に関しては、2018年度からALC NetAcademy NEXTを導入した。また、医学部以外では市販のTOEIC対策フレーズ集も副教材とした。

工学部でTOEICスコアが卒業研究着手要件化

 工学部では、2017年度入学生より卒業研究着手要件の一つとしてTOEIC® L&R TESTの IPテストのスコアが設定された。このスコアは2年次以降に取得のものが採用される。また、在学期限が6年間で、卒業研究着手条件は5年目までにクリアすることが必須となっている。既存のe-Learning英語教材ではTOEIC L&R IPのスコアが伸び悩んでいる傾向にあったため、レベル別のコースがあるALC NetAcademy NEXTを導入して、理系学部2年次の英語だけでなく、3年次の工学英語の授業の副教材とすることにした。

主教材はVOA

 主教材は、VOAのLearning English(医学部はNormal English)の記事から、工学部・理学部クラス用、薬学部クラス用、医学部クラス用の3種類につき、学生の興味を引きそうな最新のトピックを選定した。基本的な語を聞き取るリスニングの演習であるが、英文中の文脈からでも解答が類推できるものとした。教材の解答結果はMoodle上で展開しているが、解答を提出すると即時に採点され、ヒストグラムとして学生に閲覧できるようにしているため、クラス内における各学生の位置が分かるようになっている。教材作成は筆者が一人で担当したが、VOAの記事を基に教養英語の総合教材をこれまで13冊出版していて、VOAで記事を検索するのを日課していることから、教材作成も苦にはならなかった。
 ALC NetAcademy NEXTは、工学部、理学部、薬学部では、2年次前学期に500点突破コース、後学期に600点突破コースを教材とした。また、医学部では、前学期に600点突破コース、後学期に730点突破コースを教材とした。学習ノルマは各学期に設定されたコースを100%学習完了することであった。ただし、TOEIC模擬試験はハーフサイズ問題4つを1回、5回、10回、15回の授業で実施、フルサイズ模試は実施しなかった。
 工学部の卒業研究着手要件が設定されたため、TOEIC対策フレーズ集も基本的な英語を学生に確認させる意味で、医学部以外の学部で副教材として使用した。

大人数クラスでも効果

 クラスサイズは58名から120名と大人数であったが、主教材の結果や副教材の学習状況を基に可能な限り個別指導を行い、英語学習に関して助言を行った。また、成績処理に関しては授業担当者4名が合議により行った。
 スコアアップについては、入学直後のスコアと2年次前学期、さらに2年次後学期を比較検討したところ、工学部だけでなく、卒業研究着手要件のない学部でもかなりの上昇傾向が見られた。主教材はあくまでもVOAのコンテンツであり、専門科目への橋渡しと考えている。学生たちには世界で話題になっていることに敏感になってほしいと願っている。 (やすなみ せいすけ)


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