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活用事例 (2019年5月)

グローバル人材育成事例 ― 課外学習

大阪薬科大学大阪薬科大学における英語学習支援

大阪薬科大学 言語文化学グループ 教授 楠瀬健昭先生
大阪薬科大学 言語文化学グループ 教授 スミス朋子先生

 大阪薬科大学は、大阪府高槻市にある薬学系の単科大学です。留学生や外国人研究者もほとんど在籍しておらず、大学内で自然に英語に触れるようなチャンスは少ないです。また、専門科目の勉強に追われる忙しい日々の中、英語学習に時間を多く費やすことは非常に難しい環境となっています。しかし、英語を学びたいと興味を持っている学生がいることも事実で、どうやったら英会話が上手くなるか、短期留学したいなどの相談を受けることは少なくありません。ですから、学内で気軽にできる「英語の学び」を支援していきたいと考えています。

E-chat

 2015年6月からE-chatという名称で、課外活動としての英会話の練習の機会を提供しています。アルクからネイティブスピーカーの講師の派遣をコーディネイトしていただき、希望者が定期的に会話の練習を行っています。学期中は忙しくて参加できない学生にも、長期休暇中に数日間の短期集中講座を行って参加を促しています。これまでに学生から希望が多かった内容は、基本的な会話やディスカッションの練習ですが、2018年度からは、大学院生やポスドク、若手教員が参加するアカデミック英語のワークショップも始まりました。積極的に参加する学生は、学外のスピーチコンテストや使用言語が英語のセミナーに参加するなど、活動範囲を広げています。
 また、2018年度後期には、学内のスピーチコンテストを開催しました。出場者の中で希望者はネイティブスピーカーの講師に添削や発音指導を受けることもできたので、クオリティの高いスピーチができました。

(写真上、真ん中)E-chatの様子
(写真下)スピーチコンテストの様子

English Café

 2017年4月にEnglish Caféを開設し、自主的な語学学習が気軽にできる場所を提供できるようになりました。活動の中で特に印象に残っているのは、学生が希望して訪日外国人に日本での薬局・ドラッグストアの利用に関するインタヴュー調査を行ったことです。京都駅前で通行している外国人に声をかけてインタヴューを2回実施しましたが、1回目は、あっさり断られてしまったりしてあまりはかどりませんでした。そこで、2回目を実施する前にネイティブスピーカーの講師に英語でインタヴューをお願いする練習を行ったところ、2回目のインタヴューの時は、メンバーの声掛けが格段によくなっていて、かなりの成功率で回答してもらうことができました。この体験を通じて、参加者は単に英語を話せるだけでは十分ではなく、コミュニケーションには、文化的な知識やストラテジーが必要だと実感できたと思います。さらに、この調査は、分かった結果について学会でポスター発表を行うほどの充実した活動となりました。

 大阪薬科大学の建学の精神には、「自助自立した精神を涵養し、深く薬学の知識を授けることにより、豊かな人間性を備えた薬剤師・薬学人を養成し、もって人類の福祉と文化の向上に寄与する」とあります。私たちは、将来、学生たちが単に英語ができる、英会話が上手いということではなく、外国の文化や価値観など日本と異なることを受け入れられるような視野の広い大人として社会で活躍してもらいたいと考えています。



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