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社員の英語学習を継続させるツボ! ~モチベーションをどう維持するか~

社員の英語学習を継続させるツボ!~モチベーションをどう維持するか~

社員の英語学習について、こんな悩みはありませんか?

社員の英語研修、順調に進んでいますか? 次のようなお悩みに、ひとつでも心当たりがある研修ご担当者は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

  • 部署も職務も異なる社員に、一律に効果的な英語の集合研修を行なうのは難しい
  • 英語学習に能動的でない社員、モチベーションが低い社員を、やる気にさせる方法はないものか
  • 英語が苦手な社員に対して、どう学習のきっかけを作ればいいのだろう
  • 英語とあまり関係ない仕事の社員については、学習するもしないも、本人のやる気や興味に委ねるしかない
  • コロナ禍で、全体に英語学習のモチベーションが落ちてきている
  • 研修が終わると同時に、勉強を止めてしまう人が多い

そもそもなぜ学習が続かないのか

学習が続かない原因は、案外シンプルです。その主なものを見てみましょう。

  • 目標があいまい
    ただ漫然と勉強しているだけですから、意欲もわかず、あまり楽しくもありません。
    だんだん面倒になってきて、結局、やめてしまいます。
  • 学習計画がうまく立てられない
    行き当たりばったりタイプです。勉強する気になっても、はじめから無計画なので、その場限りで終わりがち。学習を積み重ねていくのが苦手です。
  • 学習方法がわからない
    何からどう手を付ければいいか途方に暮れ、さまざまな教材に手を出しては挫折してしまう。自分の苦手分野も、わかっていない可能性があります。
  • 学習効果を感じられない
    勉強しても、なかなか学習効果が感じられないと、投げ出したくなる気持ちはわかります。教材や学習方法が、自分にあっていないのかもしれません。

自律的な英語学習を継続するためには、これらのポイントを押さえたうえで、学習者自身が「継続するためのノウハウ」を知ることが重要です。

英語学習の継続には、モチベーションの維持が重要

「あの人やる気満々だね」、「今日は何だかやる気がしなくて」など、私たちが何気なく口にする「やる気」は、まさに活動の原動力です。学習を始める契機、継続する動機という意味で、「モチベーション」と言い換えてもよいでしょう。

どんなに意志強固な人でも、モチベーションはちょっとしたことで、上がったり、下がったりします。英語学習についても、仕事で気になることがある、疲れて集中できない、など、直接・間接さまざまなきっかけで、モチベーションが下がってしまいます。
反対に、今度の英語研修は楽しい、模試の成績が上がった、英文メールを書いたらほめられた、といったことで、がぜんモチベーションはアップします。

「できる、わかる、成長が実感できる」など、学習プロセスで得るポジティブな感覚は、モチベーションアップに直結します。それだけに、個別最適な学習習慣を身につけることは、とても大事です。なぜなら、いまの英語力、苦手な分野や乗り越えるべき課題、生活環境、性格、その人にむく教材や学習法などは人それぞれ、達成感や学ぶ喜びを、どこでどう得るかも一人ひとり違うからです。

モチベーションを維持して、自己学習の習慣を身につけること。それが自分で調整できるようになると、自律学習は続いていきます。

英語学習のモチベーションを維持する3つのコツ

モチベーションを高く維持し、自律的な学習を継続するための、3つのコツを紹介します。

  1. ① 学習の「目標」、できればその「達成時期」を明確化すること
  2. ② 目標を達成するには、どのような学習スキル、英語スキルが必要か、自分の「課題」を知ること
  3. ③ 学習課題克服のための「適切な学習法」を選択し、「継続可能な学習計画」を立てて、それを実行すること

Aさんは、これら3つのコツをふまえて、生活リズムのなかに、無理なく継続できそうな学習計画を組み込みました。

【Aさんの例】
半年後の昇進試験で、TOEIC 600点が必要になった。←「目標・達成時期」
今の自分の実力について、「文法が弱く、TOEICに出てくる単語にも馴染みがない」と自己分析。←「課題」
課題克服のため、TOEIC 600点レベルの文法と、同じく語彙の教材を使うことに。いろいろ調べ、自分が一番使いやすいものを用意した。←「適切な学習法」
家では思うように学習時間が取れないため、通勤電車の30分を有効利用しようと決めた。スマホの英語学習アプリで、時間を計って問題を解くのが習慣になった。←「適切な学習法」「継続可能な学習計画」

自律学習の主体は学習者自身ですから、誰もがAさんのように、自分自身で3つのコツを押さえ、学習を進めていければ理想的。しかし、しっかり準備して自己学習を始めても、途中で息切れをして、続かなくなることはあります。自分の課題を見誤っていたり、不向きな教材を選んでいたり、無理な学習計画でモチベーションが下がったりと、挫折のきっかけはさまざまです。

そんなときに役立つのが、コーチングです。コーチングは、コーチ、アドバイザー、カウンセラーなどと呼ばれる専門家が、学習者ひとりひとりに寄り添って、持続可能な学習プロセスを支援する能力開発の手法です。詳しくは後段で説明しますが、いわばマラソンの伴走者、あるいは自転車の「補助輪」のような役割だと考えてください。

社員の自律学習に役立つ、コーチングの4ステップ

コーチングを行なうコーチやアドバイザーは、英語を教える先生ではありません。「学習プロセス」をサポートするのが仕事です。学習者に寄り添い、その人が無理なく自律的に学習を続けられるよう、辛抱強く話を聞き、課題を乗り越える方法や、より適切な学習計画を、一緒に考えていきます。

コーチングは通常、次の4つのステップで提供されます。人事の方が知っておくと、研修担当として社員の相談に対応するような場合にも、応用ができるでしょう。

Step1 ラポール形成
ラポール rapportとは、架け橋を意味するフランス語。共感や安心感から生まれる、無理なく気持ちが通じ合える状態(ラポール)が、学習者との信頼関係を構築する土台です。学習相談は、ラポール形成から始まります。

Step2 情報収集
コーチ/アドバイザーは、学習者の話に注意深く耳を傾け、「学習面」、「精神面」、「環境面」において、困っていること、不安なこと、迷っていること、手応えや意欲を感じていることなどを把握。英語学習に関する学習者の状況や状態を、正しく理解します。

Step3 提案
コーチ/アドバイザーは、学習者との対話を通じて収集し、アップデートした情報をもとに、必要な助言や提案を個別に行ないます。その助言や提案をもとに、学習者自身が「これならできる」という方法を決定します。

Step4 学習計画設計
学習者と話し合い、修正や調整を加えて学習計画を設計・改善していきます。

学習を挫折させない3つのポイント

コーチングの手法を応用すると、学習を挫折させない工夫をすることができます。また、学習者自身も、学習の継続に役立てられます。

1.具体的な目標を立てる
半年後にTOEICで600点を取る、来年度の合同ミーティングでは、新製品のプレゼンを英語で行なうなど、なぜ英語を勉強するのか、いつまでに目標を達成するのかを、学習者がクリアに理解することが大切です。

2.学習のルールをつくる
学習計画を決めて、学習を習慣化します。自分の目的とレベルにあっていて、続けやすい教材を選び、学習にあてる時間と場所も決めます。マイカー通勤をしているある人は、仕事から帰ってガレージに入れた車のなかで、そのまま30分勉強し、終わるまでは家に入らないことを習慣にしたといいます。

3.学習の振り返りをする
できれば週単位で、学習計画の達成状況を振り返ります。予定通りに行かなかったときは、仕事が忙しくて時間がとれなかった、通勤電車で知人と出会い、リスニングの練習ができなかったなど、必ず原因を見つけるようにします。原因がわかれば、学習ルールを改善しやすくなるからです。順調に学習が進んだ週は、満足感をもって次の週の学習に臨めます。

プラスアルファ
これら3つのポイントは、学習者自身で十分できる対策ですが、さらにコーチングのプロである英語学習のコーチ/アドバイザーが加わると、学習環境をより良いものにすることができます。学習者に対して、モニタリングとフィードバックを行い、学習の進捗状況の「見える化」も進みます。

以下では、社員の自己学習、自律学習を支えるコーチングについて説明します。

英語学習におけるコーチングサービスとは?

コーチングとは、個々の相談者に寄り添い、対話を軸とする双方向コミュニケーションを通して、潜在的な能力や可能性に気づかせ、目標達成に向けて、相談者の力を最大限に発揮させていく能力開発法です。コーチングを行なう人は、コーチ、アドバイザー、カウンセラーなどと呼ばれています。

英語学習におけるコーチングも、ネット検索で1600万件もヒットするほど、人気が高まっています。英語学習コーチングでは、コーチ/アドバイザーは次の3点を中心に、個々の学習者の話を注意深く聞き、よく話し合いながら、現在地からゴールに至るまでの学習設計を行ないます。

  1. 学習者が目指す目標は何か
  2. 学習者の潜在的な能力は何か
  3. 具体的にどのような学習計画で進めるか

英語学習コーチングを外注する場合の、比較検討のポイント

英語学習コーチングのサービスを提供する企業は日々増えていて、選ぶのに迷うほどです。サービスを利用する場合は、以下の点に注意することをお勧めします。

1)費用とコンテンツ
英語学習コーチングは個別で学習者に対応するため、どうしても高額になりがちです。
あらかじめ用意されているカリキュラムのなかで提供されるコーチングは、一見手厚く思えます。しかし、定型的なアドバイスや提案が多く、個別対応のメリットが活かされないケースも、しばしば見受けられます。

本来の学習コーチングの理念からすると、これらはけっして望ましいことではありません。個々の学習者に適したやり方で、最大限に力を伸ばしてもらうのが、コーチングの目的です。一人ひとりにむく教材や学習プランを、本人とよく話し合って決めていくのが、コーチングのあるべき形であることを、知っておいてください。

2)有資格コーチング人材の有無
コーチングの成果は、コーチング人材の質で決まるといっても過言ではありません。このため、コーチングプログラムを提供する企業は、コーチング人材のプロフィールで、留学、海外での就業経験、英語力などをアピールしています。

もちろんこうした経歴は、それなりに意味のあることです。しかしコーチング人材としてより重要なのは、コーチングやメンタリングの基本理念を、しっかり修得していることです。特に成人の自己学習を支えるうえでは、コーチングを理論と実践の両面から体系的に学んだ有資格者が望ましいといえるでしょう。

3)コーチングプログラムの形態
コーチングプログラムには、企業や大学などに出向いて行なう、オンサイトのコーチング(直接対面型)と、ネット回線を通して実施するオンライン・コーチングの、2つのタイプがあります。

コーチ/アドバイザーと直に会って話す方が、細かいニュアンスが伝わるし、相談しやすいという人は多いと思います。一方、オンライン会議システムもこの数年でずいぶん普及しました。地域によってサービスが受けられないといった制限もなく、夜遅い時間でも、比較的融通が利きやすいというメリットもあります。会社と学習者の事情に応じ、利用しやすい形態を選んでください。

まとめ

アルクエデュケーションが2006年より運用している英語学習コーチングプログラムは、英語教育およびコーチングに関する豊富な経験を有する、英語学習アドバイザーが提供します。アドバイザーは全員、ESAC®(English Study Advisor Certificate )の有資格者です。

教材は、書籍、スマホアプリ、Eラーニング、通信教育、オンライン英会話など、学習者の目的やレベルに即したものを、自由に選んで使うことができます。アドバイザーは、学習者と一緒に教材や学習スタイルを考え、一人ひとりに適した英語の学び方を提案。個々の「やる気」にフォーカスして、「自律的に学習する力」を引き出すお手伝いをします。