グローバル人材育成の総合ソリューションパートナー 株式会社アルクエデュケーション
                        

企業担当者が語る、戦略的人材育成:
三井不動産様の事例に学ぶ
グローバル研修の取り組み①
【セミナーレポート】

ビジネス環境が急速に変化する中、グローバル化への対応と人材育成は戦略的な取り組みが必須です。アルクでは、全社的にグローバル化を推進する企業のご担当者様にお話しいただくセミナーを開催しました。
当日は予定していた対面型からオンライン配信に切り替え、場所を問わずご参加いただける形を取りました。その模様を2回にわたってお届けします。第一部では、三井不動産株式会社より、人事部 人材開発グループの池村康平様がご登壇されました。

(左から)富士通ラーニングメディア 仁 英俊様、三井不動産 池村康平様、アルク 木ノ内絵里

三井不動産様の英語研修導入事例についてはコチラ>>

海外営業利益の拡大を目指し、人材育成が急務に

同社では、グループ長期経営方針として「VISION2025」を掲げています。この中で、2025年度には海外事業営業利益を30%まで拡大させる方針を打ち出しており、グローバル人材の育成が急務となっています。

三井不動産では2002年に英会話レッスンの費用補助を開始し、2011年にはTOEIC730点を社員の取得必須資格と位置づけました。そして現在、グローバル人材育成研修として①若手グローバル研修、②中堅グローバル研修、③海外マネジメント研修、④海外トレーニー制度の4つを展開しています。

『グローバル人材育成の成功事例4選』資料ダウンロード

階層別に用意された4つの研修プログラム

「若手グローバル研修」は30歳くらいまでの社員が対象で、入社3年目に原則、全員が参加します。目的は語学力と異文化対応力の向上、そして海外での人脈形成。イギリス、アメリカ、カナダのいずれかに4週間程度滞在し、ホームステイをしながら語学学校に通います。帰国後は1日の国内研修を設け、各自が現地で学んだ成果を英語で発表。また、その翌年には、海外からの留学生向けインターンシップで英語で会社説明を行うなど、英語学習へのモチベーションを保てるよう工夫しています。

「中堅グローバル研修」は、主に30代、40代が対象です。目的は若手グローバル研修と同じながら、「海外駐在可能な人材を育成する」という意味合いがより強くなっています。参加者は原則4週間、フィリピンの語学学校で学びますが、海外経験を持つ社員も多く、その場合は欧米のビジネススクールで短期プログラムに参加することもできます。

「海外マネジメント研修」は、主に40代以上のグループ長が対象。海外現地法人でマネジャーとして活躍できる人材を、短期間で育成することが目的です。参加者は現地の語学学校に1~2週間通った後、ウォートンやハーバード、IMDなどのビジネススクールで2週間のエグゼクティブプログラムに参加します。

「海外トレーニー制度」は20代から30代の若手を対象に、海外現地法人に駐在できる人材を育成する制度です。派遣先はアメリカ、イギリス、中国のいずれかとなっています。アメリカ・イギリスの場合は現地法人もしくはパートナー企業で半年間インターンとして働き、グローバルな環境でビジネス経験を積みます。中国の場合は、上海の語学学校に9カ月間通った後、3カ月間の英語学習プログラムも受講します。

アルク担当者より
三井不動産様では、事前・事後研修を含めて、海外研修プランをトータルにご提案しました。派遣先や参加プログラムについては、海外提携校が多数あるため、参加者の英語力や階層、目的に応じてさまざまなご案内をすることが可能です。自己学習ツールとしてアルクの通信講座オンライン英会話をお使いいただいている他、電話で受けられる英語スピーキングテスト「TSST(Telephone Standard Speaking Test)」もご活用いただいています。

ダイバーシティ対応力を上げていきたい

三井不動産ではこれら4つの研修の他、多様な人材と価値観を受け入れる人材育成のための「ダイバーシティ・マネジメント」施策も積極的に行っているといいます。

「弊社はジョブローテーションが非常に活発で、一人の社員がずっとグローバル関連業務に就き続けることは基本的にありません。逆に言うと、100名のグローバル人材を配置することが必要だとすれば、その候補として200~300名を用意しておかないと、必要なタイミングで必要な人材を配置できないということになります。国内でも人材の多様性を高める・活用する施策に注力しており、そのうちの1つとして、今後も全社的にダイバーシティへの対応力をどんどん上げていきたいと考えています」(池村氏)。

三井不動産様へのQ&A

Q&Aセッションでは、オンラインで参加された皆さまより、多くのご質問をいただきました。

ーーTOEIC730点の取得が必須とのことですが、取得状況のモニタリングや、取得できなかった社員に対するペナルティはありますか?

池村様: 730点を取得していなくても、特にペナルティはありません。ただ、比較的人数の少ない会社なので、誰が未取得であるかが分かりやすく、そういう意味では自然とプレッシャーが高まっているのではないかと思います。モニタリングに関しては、上司やグループ長と年1回、課題設定の面談を行う際に、730点に到達しているかどうかを確認し合うことになります。

この他、「中堅社員の派遣者はどのように選抜しているか」「海外のビジネススクールではどのようなことを学ぶのか」「海外研修参加時の賃金体系はどうなっているか」「平均的な海外駐在年数はどのくらいか」といった質問が出されました。

第二部では、富士通ラーニングメディア様におけるグローバル人材育成の施策をご紹介いただきます。

三井不動産株式会社
1941年設立。オフィスビル、商業施設、ホテル・リゾート、不動産ソリューションサービス、ロジスティクス事業など、幅広い事業を展開する。超高層ビル、高層住宅、アメリカ型ショッピングセンター、アウトレットモール他、日本初となるプロジェクトを多数実現。地域の再開発や町づくりも推進する。近年、海外事業にも力を入れ、さらなる発展を目指す。

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