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事例紹介

                        

四国電力

グローバルマインドセット研修から始めて、語学習得への意欲が一気にアップ

四国電力株式会社 総合研修所 溝渕 恵理さん

四国電力株式会社 総合研修所
社員研修グループ副リーダー

溝渕 恵理さん

四国を拠点とする四国電力でも、あらゆる部門で事業環境のグローバル化が進んでいます。国際事業の拡大も順調で、実務英語へのニーズは全社的に高まる一方。これを受けて昨年度、新たな研修を導入しました。その成果や課題、受講者の変化について聞きました。

課題 課題
  • 国際事業の拡大に伴い、グローバル人材の育成が急務に
  • 国内各部署でも英語ニーズが増し、国際事業要員でなくても英語力強化が必要に
対象者 対象者
  • 若手
  • 中堅社員
研修内容 研修内容

初級

<英語研修>

<アセスメント>

<異文化理解>

中級

<英語研修>

<アセスメント>

<異文化理解>

成果 成果
  • 英語への苦手意識が大幅改善し、学習に対して前向きになった
  • 実務での英語運用力が、確実に向上した

お客様の声

事業環境のグローバル化に対応し、アルクの研修を活用

四国電力さんは、総合エネルギー、情報通信、農業と、広範な分野に事業を展開されていますが、海外進出にも大変意欲的ですね。

溝渕四国での電気事業で培ったノウハウを活かして、2003年度から海外での事業を行なってきました。現在では中東、アジア、アメリカ、南米など世界各地で、発電事業を中心とするプロジェクトに参画しています。2018年には国際事業部も新設しており、今後も海外での事業展開を推進していきたいと考えております。

昨年度、初めて導入されたビジネスコミュニケーション研修も、国際事業の拡大に向けた人材育成の一環ということでしょうか。

溝渕国際事業の拡大は、今回の研修を取り入れた大きな背景です。ただ、研修導入の準備を進めるなかで、電気事業のグローバル化を受けて国内で行っている業務においても、国際情勢の把握やさまざまな海外企業との協業が不可欠になってきており、英語力が求められる場面がどんどん増えていることに、改めて気づかされました。

たとえば燃料部はオーストラリアに現地法人がありますから、日頃から英語のビジネスコミュニケーションが欠かせません。土木建築部や再生可能エネルギー部でも、国境を越えた最新情報の収集やパートナー企業との英語でミーティングを行う機会が増えています。こうした現実を踏まえて、部署を問わず、全社大で研修を行う必要性を痛感しました。

受講者の意識を変えたグローバルマインドセット研修

アルクの研修を採用された決め手は何ですか。

溝渕プログラムのきめ細やかさと講師の先生方のすばらしさです。特に発話力に関しては、日本人学習者のクセを熟知したうえで、英語に不慣れな人でも、確実に話せるようになるためのアプローチが、丁寧に考えられていることに驚きましたし、私自身、実際にR&B(Rhythm and Beat method)TOEICのレッスン(1回あたり90分・全20回)をひと通り受けてみて、「これだ!」と確信しました。

研修の細かな内容面では、どのようなことを重視されましたか。

溝渕当社の社員は、世界のいろいろな地域の人たちと仕事をしますから、英語だけではなく、文化的な違いについても理解が進むような構成となるよう、意識しました。英語学習の前に、まずグローバルに活躍するためのマインドを学ぶ今回のカリキュラムは、とても合理的であったと思います。

そして始まった研修の、全体像を教えてください。

溝渕初のビジネスコミュニケーション研修は、昨年の6月から11月までの6カ月間で実施しました。研修の回数としては全8回。つまり1回7時間の研修が8日間です。その初日が、グローバルマインドセット研修でして、このときは先生に香川本店までご足労いただき、受講者が一堂に会して対面形式で実施しました。2回目以降はビジネススキルの研修で、これはIntermediateとBasicの2クラスに分かれ、Zoomを使って行ないました。東京支社や発電所からの受講者もいましたし、在宅も含め、それぞれ自分のいる場所からオンラインで参加できてよかったと思います。

グローバルマインドセット研修に対する受講者の反応はいかがでしたか。

溝渕最初は緊張した面持ちで集まってきたみなさんでしたが、実際に参加してみると、まさに'目からウロコ'の連続で、口々に「受講してよかった」と喜んでくれました。

特に、講師が語る実体験に基づいたお話が大変新鮮で、外国人の目から見た日本人についてや、外国の常識と日本の常識の違いについてなど、実務でも思い当たる節があり、ハッと気づかされることが多かったようです。受講者自身も、グループワークなどを通して英語で考え、意見を述べ、能動的に参加できました。しかもひとりひとりに講師が丁寧なフィードバックをしてくださるので、受講者の満足度がとても高かったです。

グローバルマインドセットの講座を最初に受けたことで、それぞれの現在地を確認できましたので、スキルアップに向けて意欲的な気持ちになって、2回目以降の研修につなげることができたと思っています。

英語への意識が変わった! 学んだことが役立った!

研修にはさまざまな部門からの参加がありましたが、受講者の選抜はどのようにされたのですか?

溝渕各部門に受講者の推薦を依頼しました。「TOEIC 600点以上」といった足切り条件は設けていません。現在の英語力とは関係なく、会社が本当に育てたい人、英語力をつけさせたい人を、そのまま推薦してもらいました。設備産業で技術系の従業員比率が高いことから、次代を担う技術者のリスキリングの必要性を感じたからです。このため、英語はあまり得意ではないという人でも無理なく受講できるよう、みなさんのTSST※スコアを参考に、BasicクラスとIntermediateクラスを設けた次第です。

※アルクのスピーキングテスト

全8回の研修を終えた受講者の感想や、溝渕さんの評価をお聞かせください。

溝渕研修の前後に受けてもらったTSSTでは、Intermediateのクラスで平均8%、Basicクラスでは平均6.9%、スコアが向上しました。若干ではありますが、それぞれ進歩が確認できたと思います。

それよりも重要な変化は、受講者に対するアンケートの結果に見ることができます。Basicクラスの受講者からは、「英語に対して前向きな気持ちになれた」、「英語を話すことに挑戦できるようになった」、という声が多く聞かれました。

Intermediateクラスの受講者からは、「単なる英会話ではなく、英語圏のビジネスの進め方や、自己啓発では獲得が難しいと思われる、英語でのビジネス対応力を学べたことが、非常に有意義だった」といった感想が、たくさん寄せられています。研修を受けてよかったという言葉が聞けて、私たちも感謝の気持ちでいっぱいです。

Basicクラスは、英語にあまり馴染みのない方も安心して受講できるよう、最初はバイリンガルの日本人講師、慣れてきたタイミングで、ネイティブ講師が担当しましたね。

溝渕はい、講師交代を前にした受講者には不安しかなくて、「ネイティブの講師と一日中英語でレッスンなんて絶対ムリ!」と思っていた人もいたようです。ところが蓋を開けてみると、日本人学習者のクセを熟知した経験豊富な先生が、時折、日本語のジョークも交えながら楽しくクラスをリードしてくださいました。すぐに不安が解消したどころか、「つたない自分の英語を、ここまで理解してくれた」と、みんな大感激でした。

どの講師も、受講者が話す時間をしっかり確保してくれましたし、たどたどしくても、間違えても、一言でも多く英語を口にできるよう、上手に誘導してくれました。まるで、どんな球でも受け止めてくれる、経験豊富なキャッチャーのようでした。

これからの電気事業を担うグローバル人材に期待

実務での英語の運用面では、何か収穫がありましたか。

溝渕研修直後に海外に出張した受講生がいるのですが、彼は、「音で英語を理解する」、「英語で英語を理解する」ことを、今回初めて学んだそうです。結果として、TSSTは30%アップ。出張先でも、相手が話す英語がよく理解でき、自分が話す場合も、どこを強調するかを考えて話すことで、よりよく伝わるようになったと、とても喜んでいました。

英語全般では、R&B(Rhythm and Beat method)で教わった自己学習法が、ひじょうに有効だったと多くの受講者が言っています。教えてもらった勉強法を実践し、引き続き頑張りたいと、みなさん張り切っていますので、その学習意欲をいかに継続してもらうかが、教育部門としての次の課題だと考えています。

今後はどのように、グローバル人材の育成に取り組んでいかれますか。

溝渕今回の研修の対象は若手が中心でしたが、英語が必要な部門で活躍している人向けの、即戦力コースのようなプログラムも、いずれ検討できればいいですね。

グローバル化が進む中、自信をもって海外の情報や人々と積極的に関わりながら、変革を起こしていける人を増やしていくことが、当社グループ事業の成長、ひいては四国地域の発展につながります。今後も良質な研修を通じてリスキリングを促すことで、グローバルな事業環境においても、電気事業という重要産業をしっかり支えていく人、また、新しい事業領域にも果敢にチャレンジできる人を継続して育てていきたいと考えております。

四国電力株式会社

1951年創立。水力、火力、原子力、新エネ発電を含め、63の発電設備を擁し、年間31,640百万kWhの電力を販売。また、新たな価値の創造をめざし、総合エネルギー、情報通信、ビジネス・生活サポートから農業まで、多様な分野にビジネス領域を広げている。2003年以降は海外にも精力的に事業を展開。アラブ首長国連邦、カタール、ベトナム、アメリカ、チリなどを舞台に発電プロジェクトに参画しており、世界のインフラ整備、環境保全分野で活躍を続けている。

溝渕 恵理さん

四国電力株式会社 総合研修所 社員研修グループ副リーダー。香川県出身。東京の大学で、英語で国際政治を学んだ後、地元に貢献できる仕事を希望して、四国電力に入社。電気という、人々の生活に不可欠なライフラインを預かる仕事であること、「公益の心」を大切にする企業であることに魅力を感じたのが入社の動機。愛媛県で3年間の支店勤務を経て本店勤務に。原子燃料部、人事労務部、事業企画部などを経験し、IoT関連のプロジェクトの立ち上げにも参画するなど、幅広い経験を活かし、人材育成に取り組んでいる。

溝渕 恵理さん